海外安全対策情報の更新(令和7年度第1四半期)
1 社会・治安情勢
ペルナンブコ州社会保護局の発表によると、ペルナンブコ州において2025年4月から6月の期間に発生した殺人件数は合計767件で前年度同期の842件から75件(約8.91%▼)の減少、州都レシフェ市では136件発生し、前年同期の135件から1件(約0.75%▲)と増加した。一方、強盗事件は、州全体では10,678件が発生し、前年同期の12,520件から1,842件(約14.71%▼)の減少、州都レシフェ市では4,748件が発生し、前年同期の4,575件から173件(約3.78%▲)増加した。殺人・強盗事件いずれもペルナンブコ州全体では減少したものの、州都レシフェ市では殺人・強盗事件ともに増加しているため、外出の際は常に自己防衛を心がけたい。近年は外国人旅行客の被害報告も増加しており、屋外での電子機器(スマートフォン、タブレット端末等)の使用は非常に危険である。また、車両渋滞や信号待ちの際にガラスを破り携帯電話を盗まれる等のケースも発生しているため、車両移動中も油断してはいけない。従来どおり、貴金属や高級時計を身につけての外出や多額の現金を持ち歩く行為は非常にリスクが高く、どうしても必要な場合は、分散して所持する等のリスクヘッジは必須である。
ペルナンブコ州都レシフェ市はスラム街が点在しており、無意識のうちに危険地域に入り込んでしまう可能性があるため、観光等で訪れる際は事前に被害の多い地域や場所に関する危険情報の収集や安全な移動手段を確保することが重要である。
※渡航情報(危険情報)についても、ペルナンブコ州レシフェ大都市圏は「十分注意してください」(渡航危険レベル1)を継続しており、生活する上で常に間断なき警戒心が必要である。
※当館管轄州では、他にバイア州サルバドール大都市圏とセアラ州フォルタレザ大都市圏も同様に「十分注意してください」(渡航危険レベル1)を発出中。
2 ペルナンブコ州における犯罪事例(4月~6月)
(1)4月8日午後、レシフェ市ジャルジン・サン・パウロ地区にあるバーロ統合ターミナル付近で男性が刺された。ターミナル内に避難した被害者を警察が保護し、病院に搬送されたが被害者の容体及び事件の詳細は不明。
(2)6月29日早朝、オリンダ市オウト・プレット地区で男性が射殺された。現場では祭事が行われており、数十人ほど人が集まっていた。
3 ペルナンブコ州以外の管轄州における犯罪事例(4月~6月)
(1)セアラ州
ア 4月1日午後、フォルタレザ市プライア・ド・フトゥーロ地区のサントス・ドゥモンド通りとディオギーニョ通りの交差点付近でピックアップトラックに乗車中の男性2人が射殺された。
イ 5月22日夜、フォルタレザ市パルケ・サン・ジョゼー地区ルイス・ヴィエウラ通りにあるバーで銃撃事件が発生し、2人が死亡、2人が負傷した。同店舗で4日前にも殺人事件が発生していた。
(2)リオ・グランデ・ド・ノルテ州
ア 4月18日未明、サン・ジョゼ・デ・ミピブ市タボルダ地区で飲食店オーナーの男性が殺害されているのが発見された。容疑者の人数及び犯行の動機は不明。
イ 5月22日夜、マカイバ市の高速道路付近で営業していた屋台で銃撃事件が発生し、男性1人が死亡、1人が負傷した。
(3)パライーバ州
ア 4月25日夜、ジョアン・ペソア市ジャルジン・シダーデ・ウニヴェルシターリア地区で男性が射殺された。
イ 5月24日午前、ジョアン・ペソア市ランゲル地区のロメウ・ランジェウ通りで男性が射殺された。同地区では週末にかけて銃撃事件が頻発した。
(4)アラゴアス州
ア 5月15日午後、マセイオ市ジャティウカ地区のエルネスト・ゴメス・マラニョン通りで自転車に乗っていた男性が射殺された。
イ 6月22日夜、マセイオ市ベネジト・ベンテス地区で男性が射殺された。被害者の近くから薬物が発見され、身元は明らかにされていない。
(5)セルジッペ州
ア 4月28日夜、アラカジュ市インドゥストリアウ地区の飲食店で男性が射殺された。現場に居合わせた男性2人も銃撃で負傷し、病院へ搬送された。
イ 5月21日未明、アラカジュ市セントロ地区のゴドフレド・ディニス広場で男性が刃物で殺害された。
(6)バイア州
ア 4月24日午前、サルバドール市の主要な通りの1つであるガウ・コスタ通りで通勤中の男性がバイクに乗った強盗犯2人から逃げようとしたところ射殺された。
イ 6月29日未明、サルバドール市アウト・ド・カブリト地区で銃撃事件が発生し、男性2人が死亡、9人が負傷した。